2026.08.08
「このスペースにぴったり合う棚がほしいけれど、既製品だとどうしても隙間ができてしまう」「お店のコンセプトに合うデザインのカウンターが見つからない」と悩んでいませんか。店舗リノベーションを計画する際、家具のサイズやデザインに関するお悩みは本当に多く寄せられます。せっかくの内装がおしゃれに仕上がっても、家具だけが浮いてしまってはもったいないですよね。その不安、俺もよくわかります。まずは何が心配なのか、一緒に整理しながら、理想の店舗空間をつくるための造作家具の選び方についてお話しします!
店舗のデザインや使い勝手を左右する家具選びですが、コストを抑えようと既製品だけで揃えようとすると、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。お店づくりの現場を数多く見てきた大工の視点から、よくある後悔のポイントを整理してみましょう。
既製品の家具は、当然ながらあらかじめ決まった規格サイズで作られています。そのため、店舗の壁から壁までのぴったりなサイズで収まることは稀です。どうしても数センチメートルの「中途半端な隙間」ができてしまいます。この隙間は埃が溜まりやすく、特にお客様の目に入る飲食店やサロンなどでは、不衛生な印象を与えてしまう原因になりかねません。
家庭用の既製品家具は、1日に何度も不特定多数の人が触ることを想定して作られていないケースが多いです。店舗のレジカウンターや収納棚は、毎日たくさんのお客様やスタッフが手を触れ、時には荷物がぶつかることもあります。強度が不足していると、数ヶ月で扉がガタついたり、表面のシートが剥がれてきたりして、かえって買い替えのコストがかさんでしまうこともあります。
店舗の価値を高め、スタッフの働きやすさを向上させるためには、空間に合わせてオーダーメイドで作る「造作家具」がとても有効な選択肢になります。大工が現場でつくる家具には、既製品にはない大きな強みがあるんです。
間取りや空間に合わせた造作家具を取り入れられると、お店に立つ時間も、お客様を迎える時間ももっと楽しくなります!!
現場の品質はごまかせません。見えなくなるところや、毎日触れる部分ほど、俺たちは本気で丁寧に仕上げています!
造作家具は魅力的ですが、すべての家具をオーダーメイドにすると予算が膨らんでしまうのも事実です。そこで、限られた予算の中で賢く店舗リノベーションを進めるための判断軸をご紹介します。
お客様の目に留まるフロントカウンターや、メインのディスプレイ棚など、お店の顔となる部分には予算をかけてこだわりの造作家具を配置します。一方で、バックヤードの収納棚や、スタッフしか立ち入らないスペースのデスクなどは、既製品をうまく組み合わせたり、シンプルな棚板だけの造作にするなどしてコストを抑えるのが賢い方法です。別案として、既製品の家具に大工が少し手を加えて、店舗の壁にぴったり固定する「半造作」というアプローチも可能です。
店舗リノベーションにおいて、家具をどこに頼むかは非常に重要です。設計デザイナーと作る方法もありますが、現場を熟知した職人と直接打ち合わせをしながらつくることで、「実際に使ってみたら使いにくかった」というズレを防ぐことができます。打ち合わせから現場管理、そして実際の施工までを同じ職人が担当することで、図面だけでは見えてこない細かな高さの調整や、使い勝手の良い引き出しの仕様などを、現場の状況に合わせて柔軟に形にしていけるのです。
店舗リノベーションにおける家具選びは、単にモノを置く場所を決めるだけでなく、お店の印象とスタッフの働きやすさを決める大切な要素です。既製品と造作家具のどちらを選ぶべきか迷ったときは、まず「その家具がお客様の目にどう映るか、スタッフの動きを邪魔しないか」という基準で整理してみてはいかがでしょうか。